15カ国地域から700超える出展 若手デザイナーに新風、マレーシア国際家具見本市開幕

2024/03/07 18:18

家具新聞


東南アジア最大級の家具見本市「マレーシア国際家具見本市(MIFF、インフォーマ・マーケッツ主催)」が3月1日、同国首都のクアラルンプールで開幕した。1995年に始まったMIFFは30周年を迎える。世界貿易センタークアラルンプール(WTCKL)とマレーシア国際貿易展示センター(MITEC)の約10万平方㍍・17ホールのスペースに15カ国・地域から714社(前年比6%増)が出展、4日までの4日間で2万人の来場者を見込んでいる。


 若手デザイナーの製品を集めた企画展示「xOrdinary」は3年目を迎えた。間もなく過去の出展者を集めたサイトも開設される予定。持続可能性を考えた地球環境にやさしい製品が並んだ。また、会場ではARを駆使した植樹企画も用意された。若手デザイナーのコンペティション「ファニチー・デザイン・コンペティション(FDC)」の結果は3日に発表される。
 1日に行われたオープニングセレモニーでMIFF創設者のタン・チンフアット氏は「最初の開催は30年前、今日この場に立てることを幸せに思う。MIFFは最良のマレーシア家具とメーカーの活力に満ちた技術を伝えるショーケースであり続けた」と感慨を込めてあいさつした。

 「輸出向けの展示会は変化し続けている。私たちは自信をもって、出展者とバイヤーの期待に応えるとともに、さらに柔軟に、革新的であり続け、お客さま中心のビジネスを展開し続ける」と述べた。
 来賓として招かれたジョハリ・アブドル・ガニ商品相は「2023年の木材・木材製品の輸出は13.2%減の219億リンギ(約6900億円)、家具の輸出は18.1%減の91億リンギ(約2800億円)となった。これは家具輸出の半分以上を占める米国の住宅需要の減少によるもの」と厳しい状況に触れ、適切な消費者をターゲットにして競争力を維持するとともに電子商取引を活用することを挙げ「MIFFが貿易を促進し、新たな市場に参入する上で重要な役割を果たしている」ことを強調した。

 さらに「国家農業政策2030(DAKN2030)では、木材・木材製品の輸出額を25年までに280億リンギ(8800億円)、30年までに328億リンギ(約1兆円)にすることを目標にしている。MIFFの24年の最大予想売上高48億8000万リンギ(約1500億円)の実現を願う」と期待を述べた。