「革の正しい知識、広がってほしい」と関口メンディーさんらが訴え 日本皮革産業連合会とJA全農ミートフーズがキャンペーン

2024/09/14 00:00

関口メンディーさん(中央)、岡田結実さん(左)、雪平莉左さん(右)

革製品は肉の副産物であることなど、サステナブルな革製品の正しい知識を広めようと活動している日本皮革産業連合会(JLIA、東京都台東区)は8月27日、国産食肉の付加価値の向上に取り組むJA全農ミートフーズと協力して総額1000万円以上の肉と革製品が抽選で826人に当たるキャンペーンをスタートすることを発表した。JA全農ミートフーズは全国農業協同組合連合会の100%出資会社。
 「Thinking Leather Action(シンキングレザーアクション)」を進めている日本皮革産業連合会は、そのキャンペーンキャラクターに元エグザイルの関口メンディーさんを起用、9月1日から10月31日まで「お肉を食べて革製品を使おう!キャンペーン」のプレゼントキャンペーンを展開して、革製品は食肉製造の際に出る皮を活用して作られるサステナブルな製品であることを発信する。
 関口さんに加えて、レザーの似合う著名人・有名人が受賞している「ベストレザーニスト2018」に選ばれた女優の岡田結実さんをゲストに迎え、同連合会キャンペーンの座長で川善商店代表取締役の川北芳弘さんも交えたトークショーが行われた。同社が提供するYouTube番組「キラリちゃん」でMCを務める雪平莉左さんもゲストで登場した。
  日本皮革産業連合会とJA全農ミートフーズによる「お肉を食べて革製品を使おう!キャンペーン」の賞品は冷凍の黒毛和牛ロースステーキ200㌘2枚(1万円相当)を250人、黒毛和牛すき焼き用500㌘(1万円相当)を250人。革製品は靴、バッグ、かばん、小物などの国産革製品109製品を326人。抽選で総計826人に当たる。
 応募方法はキャンペーンのウェブサイト(https://tlacmp2024.jlia.or.jp/)から、希望商品を選び、クイズに答え、応募する。
 8月27日に行われたキャンペーンの発表会で、レザーのズボンを着用して現れたダンサー・俳優の関口メンディーさんは、幼いころから革のグローブを愛用して野球をやっていたことを話し「革好きな方は、その革がただ好きってわけじゃなくて、自分のオンリーワンのものをつくりたいような感じで革に接している方が多いのかなと思う」とエピソードを披露。
 「革製品には本当に思い出と愛情たくさんある」という女優の岡田結実さんは、革のウエスタンブーツを着用してステージに立った。「国産のレザーを使ったスカートもどんどん味わい深くなっていって、なんか本当に革製品って一緒に成長していくものだと思う」と愛着を語った。
 ステージの背後には、キャンペーンで当たる革製品109製品と肉のパネルが並んだ。
 同連合会の川北芳弘さんもトークに加わり「サステナブルとかエシカルとかSDGsが叫ばれるようになった近年、いくつか誤解をされるようになってしまった」とキャンペーンの背景を二人に説明した。
 「革のために動物の命を奪っている。また、革製品の使用をやめると、アニマルウェルフェアとかアニマルライツの活動に貢献できるから革製品の消費をやめた方がいい」という論調に触れ、革製品は食肉の副産物である皮を使用しており、革製品を使うのをやめると、皮が余り続け、捨てるか燃やすしかないことを説明した。
 20代から60代の男女約1000人にアンケートをとったところ、皮が食肉の副産物であることを知っていたのは、わずか38%だったという。
 関口さんは「正しい知識を持って、革製品を使っていけるような世の中になってほしい」とその感想を話した。
 タレントの雪平莉左さんもステージに登場して「もっとたくさんの方にこの和牛のおいしさを教えたいという気持ちで活動している。ぜひキャンペーンに応募して、お肉と革製品の正しい理解が広がってほしい」と訴えた。
 日本皮革産業連合会は、カバー素材、靴、バック、カバン、小物、ベルト、手袋、レザーウェアなどの皮革関連製品に関わる製造、卸売、そして小売りなどの24団体からなる。
 同連合会会長の藤原仁さんは「最近は環境問題も含め、とても残念なことに世界中で誤った情報が発信され、そして氾濫している。このため、本連合会では2021年から『シンキングレザーアクション(TLA)』として、革製品は長く使えるものであることから、サステナブルあり、そして環境にも優しい素材であるということを発信していくプロジェクトを展開している」とキャンペーンの背景について説明した。
 JA全農ミートフーズ代表取締役社長の中村哲也さんは「牛肉、豚肉を製造する過程において皮が発生し、その皮を使用してできる皮革製品。この流れは、現代的に言えばサステナブルであり、SDGsの精神に相通じるもの」と食肉文化の持続的発展のためにも革製品の利活用が重要であるとした。